工務店・ハウスメーカー

【2021】一条工務店 電力革命 解説

ぐるお

さて今回は一条工務店の「電力革命」について検証していきましょう。

外野

なんだ?一条工務店が新電力産業に殴り込みしてきたのか?

ぐるお

いえいえ、こちら一条工務店が提案する、太陽光パネルと蓄電池をセットにしたオプションの名称です。

ずばり、一条工務店で家を建てるなら採用した方がいい!

ひとまず、先にぐるお見解を書いておきます。結論としては一条工務店で家を建てると決まっている方はこの電力革命を是非採用すべきかと考えています。(ただしよほどの悪条件でなければ)以下詳細を説明していきます。

そもそも「電力革命」とはどんなもの

上記一条工務店の革命内容ですが、内容精査していきます。

1:業界最高水準レベルの出力250Wを採用し大容量搭載。

こちら、内容的にパネル本体がすごいと思われる方が、多いと思いますが、私の調べではパネル本体は現在の市場競合品とそこまで大差ない(市場のグレードの中では並レベル)です。ちなみに当然ですが、1枚のパネルが大きければ大きいほど出力は増えますので市場では350W越えもざらです。考えるべきは変換効率ですが一条のパネルは18.7%の様子ですので、2021年現在としては海外メーカーレベルです。こう書くと粗悪品のように聞こえますが、決して悪い数字ではないので製品としては十分です。

注目すべきは「大容量搭載」の方です。一条工務店の太陽光パネルは屋根一体型です。そのため太陽光ありきで屋根の設計をすることになります。通常は屋根を作ってそこに太陽光パネルを配置するので屋根サイズによって、またそもそもメーカー設置基準があり多少なりとも余白部分が発生します。一条の場合はそれがないのと、そもそも屋根の向き、配置も太陽光パネルを最大量搭載することを最優先に設計しますので、後付けに比べ設置容量、効率が良くなります。

2:長寿命蓄電池ユニット

3:停電時の全電力供給対応

上記2点は蓄電池の性能の話になります。蓄電池については別ブログで以前記載していますが、蓄電池はスマホのバッテリーと同じで年々充放電を繰り返すと充電容量が減っていきます。1回充電して放電するのを1サイクルと呼び、耐久サイクル数で寿命を記載するのが一般的なのですが、これまで汎用品は6000サイクルだったのがこちらは12000サイクル対応となっています。もちろん年々劣化は進むのは同じですが、寿命が倍になったと考えて問題ないでしょう。通常蓄電池は1日1サイクルで運転しますので、365日で割りますと、大体33年は耐える計算になります。すごい。

また、蓄電池には特定負荷対応と全負荷対応の2種があります。特定負荷は基本100Vの製品のみ対応、全負荷は200V(IHコンロ、エアコン)などにも対応できるというものになります。また、蓄電池の出力が特定負荷品は低いので停電時に使えるコンセントを限定する必要がありますが、一条の蓄電池は5.5kVAまで対応ですので、一般使用ならほぼ全コンセントが使用可能な製品になります。(もちろん完璧ではないのでIH全コンロ同時作動にレンジとか使うとさすがにブレーカー落ちるとは思います。)

ちなみに、太陽光パネル単品ですと停電時は昼間のフル発電の時間帯でも非常用コンセント1個しか使えませんのでご注意を。

なお、こちらの蓄電池は田淵電機の「アイビス7」のOEM品と思われます。このアイビス7ですが、発売からバカ売れ中で、発売1年でこれまでの蓄電池の市場シェアを一気に塗り替えた製品です。なお、田淵電機は日本メーカーで太陽光に使うパワコンなどでは高いシェアを誇るメーカーです。噂では現在のシャープの蓄電池も田淵電機のOEM品との話もありますので、知名度は低いですが信頼できるメーカーです。

何と言っても価格が魅力

現在の最新の値段は調査できておりませんが、2020年で太陽光13.75kW蓄電池付で234万円程度とのことです。一般的には太陽高パネルで16万円/kW~25万円/kW程度、蓄電池(アイビス7)で100~120万円程度します。(設置工事費込み)つまり、安く見積もっても、後付けの場合320万円程度はすると思いますので、一条の提示価格はかなり安いです。

一条工務店は年間1万棟以上建てる大手ハウスメーカーですのでおそらく仕入れコストも安いのだとは思いますが、そこに加え、屋根一体型パネルなので、通常後付けでは屋根材の上にパネルのところ、一体型なので屋根材の材料コストが削減できる、屋根材を貼る人件費も削減できる。また、蓄電池の配線関係も新築工事の一環でできるため電気工事費等も削減できるため上記値段で提案できているのだと思います。他のハウスメーカー・工務店でも同じ話が言えるのですが、予想以上に高くつくケースが多いので一条は良心的です。

費用対効果検証

太陽光の発電量は天気により替わりますが、計算は日射量×設置容量×ロス率(0.85)で概算できます。

日射量はネットで「〇〇市 日射量」で簡単に調べられます。下記はサンプルですが、

京都市日射量:1,365kW×13.75×0.85=15,953kW  2021年売電価格:19円/kWなので

15,953kw×19円=303,107円/年

なお、蓄電池はざっくり年間3万円程のコスト削減効果があります。(夜間の安い電力使用)

ということで年間33万円の費用回収となりますので、234万円の場合は約7年での費用回収が可能です。

補足説明(注意事項)

・上記は形式上発電量=すべて売電した場合で計算していますが、実際には自家消費し、余った分を売電する形になります。今は買電価格>売電価格ですので、元々、27円/kwで買っていた電力が19円/kwで手に入っているようなものですのでその分の恩恵もプラスされます。(ざっくり年間1万円位)

・太陽光の売電価格は設容量10kW以下以上で条件が変わります。ただし一条の場合はパワコンの容量を10kW未満にすることで10kW以下条件とすると思われるため、10年間、19円/kWで計算しています。

・パワコンの容量<パネル容量で設置するとフル発電時にパワコンの容量を超えた部分は捨てられます。(ピークカット)ただし、実際1年の間でパネル能力が100%出る瞬間はそれほど多くない(春夏の昼間の数時間)のため、130%~140%くらいの過積載であればピークカットロスは数%です。パワコンは容量により値段が上がりますし、場合によっては2台必要になりコストが掛かります。また、通常10年ー15年で寿命を迎え更新が必要なので、過積載はパワコン部分のコストを最適化した方法です。

・太陽光パネルの発電量は年々低下してきます。ただ、最近は性能も良くなっているので概ね0.5%/年程度の低下と思われます。(上記計算には加味していません。)

さらなるメリット

ZEH補助金がもらえる可能性が高い

一条工務店の場合、元々の標準仕様でもかなり家の断熱性能が高く、この電力革命とあとはHEMS(使用電力監視モニター)の追加導入くらいで、次世代ZEH、ZEH+Rの申請が可能になると思います。電力革命とは別での追加料金は20-30万円程度+申請代行手数料ですので、ざっと50万円位かと、これで110万円の補助金もらえたら60万円プラスです。

屋根材のメンテナンス費用が安く済む

一般的に家の屋根はスレート材を使うのですが、このスレートは標準仕様ですと約15年で寿命がきて、メンテナンスの必要があります。一条の太陽光パネル屋根は外傷がなければ30年以上は持つと思いますので、その分メンテ費用が削減できます。

一条工務店ではオプションで高耐久スレート屋根の選択もできるはずですが、その金かけるくらいなら太陽光にしましょう。

※ただし、太陽光パネルが保証期間後に壊れた時は結構な費用がかかるとは思います。

デメリット、電力革命が向かないケース

日当たりの悪い土地の場合

あたり前ですが、こちら太陽の恵みがあってこそのシステムです。家の向きは関係ありませんが(北向き土地でも屋根の向きで対応可能)、南側に高層物があり、屋根に影ができる場合は、発電効率が一気に落ちるのでお勧めできません。

なお、豪雪地域も敬遠されますが、屋根の角度の工夫である程度対応できるとは思います。また、太陽光は熱に弱いので、夏場はそういった地域の方が逆に効率が上がります。現に、北海道でも商用太陽光発電パネルを設置している箇所が結構あります。

小さい家の場合

ある程度の太陽光パネル容量を載せることが前提でのオプションになりますので、都会の狭い土地の3階建ような家を検討されている方は、恩恵が少ない可能性が高いです。2階建延床100㎡くらいあれば何とかなると思いますが、それ以下ですと費用対効果が悪いと思われます。

家の外観デザインにこだわりたい方

前述しています通り、電力革命はいかに効率よく屋根に太陽光パネルを設置するかが重要になりますため、屋根の配置デザインは後回しになります。また、屋根の色も太陽光パネルの色になりますので、赤い屋根のお家にしたい方はできなくなります。恐らく一条工務店を選ぶ方はデザインより機能を重視する方が多いと思いますので、大丈夫かと思いますが。

オール電化が嫌いな方

もちろん、オール電化であろうとなかろうと上記計算で7年程度で元は取れるのでガス併用でも十分お得ですが、10年目以降は売電価格が一気に下がり、売電の恩恵が薄くなりますのでできるだけ発電した電気を自家消費した方が良いです。そのため、オール電化住宅の方が断然相性がいいです。

まぁそもそも一条工務店はオール電化推奨ですので、ガス併用希望の方はそもそも一条工務店以外で検討された方が幸せかもしれません。

ぐるお

我が家は財力の関係で一条工務店は採用できておりませんが、中々うらやましいです。同じく地場工務店で建てる方でこちらに憧れのある方は、ひとまず、屋根を南向きで大きく設置してもらって、安いパネル大量設置&アイビス7(蓄電池)導入でなんちゃって電力革命を検討しましょう。

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